NDIRの特徴
NDIRは非分散型赤外線吸収法によるセンサーを用いて、二酸化炭素などの特定のガスの濃度の計算に使われます。二酸化炭素やフロン等は人間の感覚器では、認識することが難しいので、NDIRなどを使って測定することになります。
NDIRの特徴は、固体電解質センサに比べて長い寿命を持っていることや、劣化が少ないとうこと、さらに測定中に他のガスによる干渉がほぼないことが挙げられます。劣化が少ないということはライフサイクルが長くなることであり、その結果ランニングコストが安くなることや、長期にわたって高い精度と安定性を保持していることは大きなメリットです。平均すると、15年程度はメンテナンスすることなく、問題なく使い続けていくことができるものもあります。
ただ、時間とともにセンサーにずれが生じてきますので、高い精度を維持するためには必要に応じて再校正が必要になってきます。しかし、このことも通常は自動的に補正することが可能なので、心配することはないでしょう。
温度計の種類、NDIRと接触型のメリットとデメリット
温度を計測するさいには、その熱源に触れさせて調べるといった方法のほかにもNDIRのように物体に触れさせずに測定する方法があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、触れさせる場合にはそのポイントを正確に測定することが可能ですが、そもそも高温すぎて触れることが困難な高温の場合には不向きです。その点で非接触で温度を計測できるNDIRを利用することになります。
NDIRは放射温度計と呼ばれるもので、仕組みとしては熱源から放射される光や波長を観測するものです。高温に触れないので安全に測定することができますが、物体に接触して温度を計測するのと比べると精度面では劣ります。一方でNDIRを使ったものでは各種ガスの組成を調べるといったことも可能で、そのような部品に使われます。この場合にはガスに赤外線を照射して、センサーが感知する温度により知るもので、排気ガスの管理が必要な自動車などに広く使われているものです。